講談社現代ビジネスに「カエルのぺぺ右翼化事件」についての記事を書きました。

講談社現代ビジネスに、インターネットミーム「カエルのぺぺ」が右翼のアイコンになった事件についての記事を書きました。

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「なぜオルタナ右翼はマンガのカエルを「神」として担ぎ上げたのか?:「カエルのぺぺ右翼化事件」を考える」(講談社現代ビジネス、2021年4月22日)

gendai.ismedia.jp

 

インターネットミームの「カエルのぺぺ」はなぜ、どのように右翼のアイコンになっていったのか? この事件について描いたドキュメンタリー映画『フィールズ・グッド・マン』の公開に合わせて、ミーム文化について考える記事を書きました。

 

映画『フィールズ・グッド・マン』(監督アーサー・ジョーンズ、2020年/アメリカ)

feelsgoodmanfilm.jp

 

本家コミック『ボーイズ・クラブ』(マット・フューリー、Fantagraphics Books, 2016)

books.google.co.jp

 

無数の人々のミクロな行動が、一つのキャラクターにもとで集約をする。つまり、ミームというネット文化を介して拡がっていき、その結果、差別的な「攻撃力」となってしまった。

 

この事件はどうしても「オルタナ右翼(=アメリカ版ネット右翼)」による差別の問題として理解しがちですが(無論それについて糾弾することも重要ですが)、むしろ、インターネットにおけるイメージの力について考えること、つまり、ネットコミュニティで強力な力が生まれる「方法」について考察する方が重要だという立場から論じています。

 

2016年の大統領選の際にこの現象の重要性・興味深さに気がついて調査を始め翌年のアメリカ学会でその一部を発表していましたが、今回ようやく論考として日の目をみることになり、とても嬉しいです。(偶然にも誕生日の公開となりました!Yay!)