三谷幸喜脚本による1995年の舞台。二年後に再演。共にパルコ劇場。抱腹絶倒のシットコム。
当時のコピーが
ニューヨークタッチの純和風お茶の間ホームドラマ。
親子ほどの年上の恋人をつれてきた娘が家庭に巻き起こす
騒動をアップテンポに描く。
とある。
当時言われるところの「ニューヨークタッチ」ってどんなだろう。
理想の家族像は保守的だけど娘のワガママには翻弄される父母のキャラクター設定なのか、登場人物たちは(わかっているのかわからないまま)不条理を受け入れてしまうが故に誤解が大きくなっていくライトなコメディ感覚なのか(日本人のニックネームが「ケニー」って(笑))、はたまたちょっとヒいてしまうくらいハイテンションな宮地雅子さんたちの演技なのか(故・伊藤俊人さんはやっぱりいいなあ)。コピーの背景には『ゴースト/ニューヨークの幻』?『34丁目の奇跡』?『世界中がアイラブユー』?みたいな具体的なイメージがあるんだろうけどわからないのが悔しい。
ともあれ三谷幸喜の十八番である、「純アメリカ」的なものを日本を舞台に置き換えて違和感を構造化していく手法がここでも効いているということなんだろうな。