Do you need culture? ジャンルを超えた文化支援のヨコつなぎ

これまでのエントリーでも紹介した通り、‪コロナ禍の文化支援にはそれぞれの表現ジャンルで様々な試みが起こっています。
 
 
それらに対して、領域を横断する大規模なプロジェクトが立ち上がりました。#WeNeedCulture ‬のハッシュタグで情報が広がっています。ジャンルの垣根を超えて大きく広がったのは今回が初めてではないかと思います。

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●プロジェクトのサイト
 
そのキックオフ的な座談会が、イベントスペースDOMMUNE(ドミューン)で行われました。長大な時間枠で行われたこのイベントは、いわゆる著名人だけでなく各分野のプレイヤーたちが声を寄せており、コロナ期のカルチャーの状況についての一種の「ドキュメント」となっています。
このイベントが行われたのがDOMMUNEという場所だったことは、非常に象徴的なことだと感じます。このスペースは、現代アーティストでありイラストレーター(『映画秘宝』に刊行当時から表紙デザインで参加)など、分野を超えて様々な活動をする鬼才・宇川直弘さんが立ち上げたスペースです。オンライン同時配信型のイベントスペースとして、オープンした2010年3月以来、なんと”ほぼ毎日”音楽やトークイベントを行っている「箱」です。宇川氏自身が「現代美術」ならぬ「現在美術」の作品としても位置づけるこのライフタイムプロジェクトは、企画、実施、撮影、配信、記録によって、日常を作り日常のログを残す「ドキュメント」として機能しています。
 
昨年にはリニューアルオープンした渋谷パルコの最上階に入りSUPER DOMMUNEと成りました。宇川氏自身述べているように、緊急事態宣言下でより強い規制の対象となる「カラオケ・ライブハウス等」ではなく、「集会場又は公会堂、展示場」だという扱いで営業可能であり、パルコ内で唯一開業を続けているテナントだという。DOMMUNEで次々と催されるコロナ関連のイベントの内容だけでなく、ここでそれらが実現したという事実それ自体も、一種のコロナ期のドキュメントとなっているのです。
 
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